ラジオレビュー「アベッ・クモア」

古い新聞のラジオ番組表をせっせとあさっているのですが、
ラジオで、主題歌を流すだけでなく、レビューそのものも流したことがあったんですね。

「アベックモア」は桃色争議(昭和8年)のあとの松竹歌劇団再出発の演目です。
ターキーさんは、争議の委員長だったので、会社も出演させることができず、オリエ・津坂&小倉みね子で売り出しをかけてます。
昭和8年8月の新聞(今のところ一紙だけですが、)にはあちこちに、アベックモアの広告が出ています。
この、番組紹介のすぐそばにもレコードの宣伝が載っています。
本当に、必死に宣伝してるなあと思いました。

さて、ラジオの記事には配役と主なスタッフ、あらすじまでが書かれています。
放送時間は午後1時40分から2時25分の45分間です。
全部放送できたのでしょうか?
中継だったのか、録音だったのか?

とりあえず、あらすじを紹介します。

□■□

これはフランスの青春物語である。今田舎にある女学校では卒業式がある。
一歩遅れてマルセルというこの学校の校長の甥が訪ねてくる。
その目的は自分も一人前の男となったから、美しい花嫁を捜しにこの学校へやって来たのである。一緒に来た友人のジャンも、同じ希望なのである。

□■□

ところが卒業生はみんな自分の国へ帰っている。そこで、マルセルとジャンはパリへ行く。
校長の伯母さんは、その人生の案内役格といった形で、一緒について行く。
そこでパリの公演で、シュザンヌを見つけたり、テレーズというタイピストを訪問したり、マドレーヌというお嬢さんを訪ねたりする。中にもこのお嬢さん、相変わらずの朝寝坊の上にもう既に許嫁の男があるので、一同憂うつになる。

□■□

そこで元気をつけるために、カジノド・パリへ行き、女優になっているジュゼットを見て、一眼で申し込もうとするが、伯母さんに止められ、衣装屋に勤めているリケットを訪ねて、二人共大変気に入ったが、一人で二人ではどうも困る。そこで校長先生である伯母さんは、卒業生を一堂に集めて、二人に選ばせるが、レミイ一人を二人は争う。そこで決闘をするが、それは音で気絶するだけで結局マルセルとレミイ、ジャンと校長の伯母さん共に、二組の結婚式が挙げられる、という筋である。


<配役>
マルセル:  オリエ津坂
ジャン:    草香田鶴子
校長:     吉川秀子
シュザンヌ:  熱海芳枝
テレーズ:   三田絹代
マドレーヌ: 西條エリ子
リケット: 小倉みね子
レミイ: 小野小夜子

もっとたくさん名前が書いてあるんですけど、粗筋に紹介されている人だけ、写してみました。
(東京朝日新聞昭和8年8月20日)

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(こちらは、大阪朝日新聞昭和8年8月20日)

大阪朝日新聞では、当然のことながら宣伝は見当たりませんが、ラジオは放送されたんですね。写真付きで、番組紹介。出演者の紹介はありませんが、あらすじは書いてあります。

さて、昭和8年8月27日大阪朝日新聞の広告、「クラブ化粧品」に「レビュー通信」なるものが掲載されています。
以下にそれを載せますね。

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【レビュー通信】をどりの秋・レビューの秋
 秋はレビュー界も忙しいです。

 爽やかな風の訪れとともに、ステージもいそがしくなりました。フット・ライトに映えて美しい肌は露わでも、踏むステップは軽やかでも、残暑の舞台はやっぱり汗と埃です。彼女たちの化粧(メーキャップ)は何でしょう? 
 尋ねてみれば“いいえ、その点あまり苦心はしませんのよ”という仰せ。
『クラブ美身液をフンダンに使って生地から十分ととのえてかかります。白粉はモチのよいこと、そして魅力的な点でクラブ白粉がやはり第一品、色合いは白色と肌色を併用しています。』
 上の写真は先ほど大好評を博した新生松竹少女歌劇団のラジオレヴュー『アベック・モア』の一場面
 左は現に宝塚で上演中、九月も続演されるはずの『花詩集』で藤花ひさみさんの美しい舞台姿。



この広告から見てわかるように、ラジオレヴューが宣伝に使われるというくらい、レビューがはやっていたんでしょうね。
そして、驚きは、宝塚も松竹もひとくくりにされて宣伝に使われていることです。
今では、まったく考えられませんねー。
あと、宣伝のためにはなにやってもいんでしょうか、ラジオ番組の方の写真を反対に焼いて使っています。
戦前ってちょっと、面白いことが多いかもです。




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